SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)とは、2030年までに持続可能でより良い世界を目指すという国際的な目標のこと。2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載されました。
17のゴール・169のターゲットから構成されており、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。
例えば子どもの貧困というテーマ一つとってみても、日本におけるその割合は13.5%(2019年度時点)。約7人に1人は貧困ということになります(※1)。そのほかにも、熱波・寒波・大規模洪水・高温・少雨など、世界各地で深刻な災害をもたらしている気候変動など、解決すべき社会課題は山積み。保険会社・アクサグループのCEOは「今後、世界の平均気温が4℃上昇したら保険の提供が不可能になる」と宣言するほど、その影響は凄まじいのです(※2)。
SDGsは発展途上国だけでなく、先進国でも取り組むべき普遍的なテーマものであり、日本国内でも積極的に取り組むべきことなのです。

SDGsに関する仕事は無数にあります。また2030年に向けて、世界的にSDGsを推進している流れがある以上、それにまつわる仕事の需要もどんどん増えてくるでしょう。わかりやすいところですと、企業のSDGs宣言をサポートする仕事や、公的機関、業界団体などでSDGsそのものを推進する仕事など。
しかし、上記のようなわかりやすいものだけではありません。SDGsのことを知れば知るほど、普段の生活の中にSDGsの要素を持つビジネスの種がたくさん落ちていることに気が付くでしょう。重要なのはどんな仕事をするかではなく、「SDGsという社会課題を解決するんだ」という大きな目的があることなです。
SDGsを仕事にするためには、まずは自分自身がSDGsに精通していなければなりません。そのためにはまず、体系的に知識を入れる必要があるでしょう。
そこでこのページでは、これまで752人(2022年2月時点※)もの方々が参加したSDGsに関するビジネススクール「StartSDGs」を調査。
7名の修了生にインタビューを行いました。どうやらこのスクールは、参加者同士の横のつながりや、コミュニティの醸成に注力しているようで…。
【番外編】
Start SDGs代表が語る、
SDGsに関するビジネスが
コミュニティの中で
醸成される理由
以前は製造業のメーカーで、リーダー職やマネージャー職を任せられていた原氏。自分でビジネスを始めるために退職し、退職後の一手として「StartSDGs」に着目。SDGsは、今後生活していく上での共通言語として、学んでおくべきではないかと思い、参加したという。

--スクールに通ってみていかがでしたか?
参加する前は、知識を詰め込む系の内容かなと思っていたんですが、それがいい意味で予想を裏切られたというのが最初の印象です。
実際に受けた最初の講義内容としては、「あなたがほんとにやりたいことは何ですか?」と言った、自分自身に問いかけるものでした。考え方のヒントはくれますが、決して答えはくれません。
SDGsという大きな社会課題を前にした時には、自分がなぜ取り組むのかという根源的な部分が重要なんです。それを自分で見つけていくことに意味があり、そうやって導き出した自分の考え方が、SDGsをビジネスに繋げるための源泉になると教わりました。
--スクールの“コミュニティ感”への印象や、
エピソードなどがあれば教えてください!
私が受けた講座では、約26名の同期がいました。同期とのLINEやFacebook、そのほかにも「ピッチcafe」という修了生達も含めたコミュニティなんかもありましたね。
--そう言ったコミュニティでは、どんなことが行われてるんですか?
そこは、「課題解決のために、こんなことやったらどうですか?」とか、「これってSDGsですかね?」みたいな、ほんとに気軽に話せる場という感じですね。SDGsに関して相談し合ったりすることもありました。
特徴的だったのは、講座と講座の間にあるフォローアップ会のようなものです。これは、スクールをすでに修了された、いわゆるOBの方が開催してくれる会なのですが、彼らが率先して、相談に乗ってくれたり、講座に関するフィードバックをおこなってくれます。経験者が近くにいてサポートしてくれるのは、ほんとに大きかったです。
--スクールへの参加前・後で、
自分のビジネスにおける変化やその手ごたえは
いかがでしたか?
年齢や働いている業界、これまでのキャリアなど、本当にいろんな方がいました。これまでとは全く違った分野の方と、やりとりができるのはいい刺激になりましたね。 多様性の中にいると自覚でき、視野がひろがったと思います。
やれと言われてやるのではなく、自分から探求し、自分で導いていくという構造。こういうプロセスを経た経験は、スクール修了後にも役立つし、ここで出会った方々とも良い関係を続けられています。
--スクールを修了してからも、やりとり等は
しているんですか?
今でも頻繁にやりとりをしています!SNSなどで「SDGsに関するこんな活動をしてます」というシェアは結構あるのですが、皆さん感想をくれたり、拡散してくれたりなど、リアクションを送り合っています。自分が何かを始める時にも背中を押してくれましたし、そういった同期の頑張りに刺激を受けていることは間違い無いですね。
--今後、スクールへの参加を考えている方へ
ぜひメッセージをください!
迷うんだったらやってみるべきだと思います。そこに答えがあるとは言い切れませんが、今見えている世界が実は狭いとは感じると思います。自分の可能性を広げるためにもSDGsにぜひ本気で向き合ってほしいです。
全国の中小企業へ経営支援を行う会社を経営する新井氏。きっかけは、「SDGsをよく目にするようになったから」というシンプルなもの。専門家から学ぶことでしっかりと身につけたいと思い、スクールに通い始めたという。

--スクールに通ってみていかがでしたか?
SDGsに関する知識や見識が深まったことはもちろんですが、なんと言っても仲間ができたことです。個人事業主をしているということもあり、社会課題の解決に興味があるという、同じ方向を向いた仲間ができたことは励みになっています。
講座の中で課題が出されるのですが、その課題を解くために、皆で意見を出し合ったりしました。時には気がつけば3時間も話しているなんてこともあったくらいです(笑)。
--スクールの“コミュニティ感”への印象や、
エピソードなどがあれば教えてください!
在籍中は、講座の課題に取り組む際に、同期の方に意見を求めることなどが何度もありました。ただ在籍中は、次の講座でまた会えるという感覚があったためか、個人的には修了してから、特に仲が深まった印象です。
今ではFacebookやLINEでつながっています。そのうちの一人に、SDGsをテーマにした映画祭を開催されている方がいらっしゃったんです。そうするとみんなで、その方の映画祭を拡散したり、なんてこともしていました。
--スクールへの参加前・後で、
自分のビジネスにおける変化やその手ごたえは
いかがでしたか?
顧問先で「CSVデザイナーの認定をとりました」とお伝えすると、「実は、CSRについての相談があって…」とお話をいただくようになりました。提供できる経営支援の幅が広がったという手ごたえをひしひしと感じています。
--今後、スクールへの参加を考えている方へ
ぜひメッセージをください!
SDGsは、我々の子どもや孫といった、下の世代に大きな影響を残さないために、取り組まないとならない課題です。もし今、少しでも関心がある方は、ぜひ踏み出して、チャレンジしてほしいです。
Webサイトの企画構築・システム開発に関する事業を行う山田氏。コロナの影響を受け、ぽっかり空いた時間にSDGsの情報が目に留まる。時間もあるし、学んでみようかなというラフな気持ちで参加することに。

--スクールに通ってみていかがでしたか?
「SDGSとは?」という入口の所から学びながら、実際にどうやってSDGsをビジネスにつなげていくかを考えることが主題でした。
実は私は、入学時点では、直接SDGsをなにかビジネスにつなげようは思っていなかったんです。だから最初は少し戸惑いがありました…。
--スクールの“コミュニティ感”への印象や、
エピソードなどがあれば教えてください!
講義の中では、「なんでSDGsをやるの?」という問いを突き付めていく作業が印象に残っています。そうやって少しずつSDGsに向き合う中、ほどなくして有志によるコミュニティが立ち上がったんです。そのコミュニティ内で同期の方々とやりとりが増えていき、自分とビジネススクールとのギャップがすり合わさっていったような感覚でした。
あとはなんといっても、参加者へのサポートが手厚いのも良かったですね。クラスごとに、組長と呼ばれるスクールのOBがいるんですが、その方が講義の中でフォロー役をしてくれたり、サポート会を開催してくれたりします。
--そういったケアがあるのは、参加者にとってはうれしいですよね。
そうなんですよ!そういった会に出席することで、つながりが深くなっていきました。実は私は、そういった会に途中から参加した口なので、もっとはやくに参加しておけばよかったなって後悔してるくらいです(笑)。
--スクールへの参加前・後で、
自分のビジネスにおける変化やその手ごたえは
いかがでしたか?
仕事の幅は、いろいろ広がってます。自分ががもともとやろうとしていたことが、実はSDGsと結び付けられるなって気が付いたんです。今は実現に向けてアプリを作っている最中です。
もう一つあるとすれば、クライアントさんと話をする中で、「会社の事業や取り組みにどうやってSDGsを結び付けたらいいかな」って相談されたりするんですよ。そういう時に、高いレベルで話ができるようになったというのも手ごたえとしては大きいですね。
--今後、スクールへの参加を考えている方へ
ぜひメッセージをください!
なんで自分がSDGsをやろうと思ってるのか、その目的を考えてから参加すると、すごく良いと思います。こういったスクールで学んでいる内容ってのは、少しずつ変化していくもの。 重要なのは、スクールが開設された当初から今日までに通っていらっしゃった方々とつながれるってこと。もしSDGsでのビジネスをしていこうと思うのであれば、こういった人脈が役立つ日が来るでしょう。
エンジニアとして働く傍ら、業界団体でSDGsの取り組みを支援する活動を行っていた西原氏。団体のメンバーに、同スクールをおすすめされ、自分の中でSDGsに関する理解を深めるために参加したという。

--スクールに通ってみていかがでしたか?
まずはやはり、SDGsに関する内容を体系的に教えてもらったというのが良かったですね。自分が一番知りたかったことをしっかり教えていただいたので満足しています。
コロナ禍ということもあり常にオンラインでの講座でしたが、とくに不自由なく取り組めていました。
「SDGs×ビジネス」というのが主題だったので、新しい事業を起こすための考え方やアプローチを学ぶことができたのも大きいです。今、具体的にSDGsで何か始めようと思っていない方でも、いつかは事業を起こしていこうと考えている方にとっては、学べることは多いんじゃないかなと思います。
--スクールの“コミュニティ感”への印象や、
エピソードなどがあれば教えてください!
たしかにそういう集まりの場はたくさんありました。運営の方にも、そういったコニュニケーションの場を積極的に作っていこうとする気概を感じましたね。今でもつながっていて、定期的にやり取りしていますし、具体的なSDGsの活動をやってる方に協力したりなんかもしています。やっぱりSDGsに関する活動の現場を見れるというのは貴重なんですよね。本業が忙しいこともあり、開催されていた集まりにすべて出ることができなかったのが少し心残りです。
--スクールへの参加前・後で、
自分のビジネスにおける変化やその手ごたえは
いかがでしたか?
業界団体で提供している支援内容自体は変わっていませんが、支援活動を行う私の目線が完全に変わったのを感じます。今までは、SDGsのことをわかっているようで、わかっていなかったんだな…と。やはり支援をしていく中で、自分自身が腹落ちしてるかどうかというのは大きいですね。
--今後、スクールへの参加を考えている方へ
ぜひメッセージをください!
所属や役職、年齢にかかわらず、フラットな関係を気づけるのは、すごくは大きいと思います。悩むぐらいなら、ぜひSDGsの世界に飛び込んでみてください。
知人と飲食店を経営する傍ら、中小企業向けにSDGsのファシリテーターや、コンサルティング業を行っている加藤氏。以前からSDGsに関する事業は行っていたものの、さらに体系立てて深めたいと思い、スクールに参加したという。

--スクールに通ってみていかがでしたか?
オンラインだけだったので、初めはすごく淡々と講義だけを受けるのかな…というイメージでした。しかし実際始まってみると、Zoomを上手に使って、交流を行える時間をたっぷりと用意してもらったり、講義の後に皆で集まる場をセッティングしてくれたりしました。
オンラインだったのに交流ができて中身が濃かったです。ビジネススクールというよりかは、学校みたいな、どこか懐かしい感じの集団に所属していたという感覚でした。
--スクールの“コミュニティ感”への印象や、
エピソードなどがあれば教えてください!
その点については、スクールの運営の方が頑張ってくれていました。同期は60、70人くらいいましたが、いきなり「はい、交流してください。」と言われても難しいでしょう。そこで、運営側でファシリテーションや場づくりを行ってくれました。どんな発言も受け入れますよという空気感だったので、安心して発言でき、会話が加速していきました。
そういう運営の方に影響を受けて、私も同期の方々と協力して、皆が集まる場を作りました。次の講義までの空いている日数を埋めるように、ゆるく集まって交流を深めたり、講義の準備を一緒に行っていました。
--スクールへの参加前・後で、
自分のビジネスにおける変化やその手ごたえは
いかがでしたか?
SDGsの理解が深まったのはもちろんですが、「自分がなぜSDGsに取り組むのか」という問答により、自分の中で軸が固まり、今やっているSDGsに関する仕事にも取り組む意識が変わったことを感じます。
あとは、仲間が見つかったのも大きいですね。社会課題の解決に真剣で、前向きな方ばかりだったので、自分ももっと頑張ろうってなりました。改めて、コミュニティの力はすごい感じます。
--今後、スクールへの参加を考えている方へ
ぜひメッセージをください!
もし参加するのであれば、ただ入るんじゃなくて、「どういう目的で学びたいのか」を最初にイメージしてから参加することをおすすめします。そうすることでスタートダッシュが切れ、実りの多いものになると思います。
ビルやマンションの清掃事業を行う企業を経営する長谷川氏。清掃業を営む中で、ごみの減量、3R(リサイクル・リユース・リデュース)の推進をすることが大きな使命であると実感。SDGsを学び、それをビジネスにつなげていきたいと思い、参加したという。
--スクールに通ってみていかがでしたか?
一企業のトップとして、SDGsに取り組まなきゃなとは前々から思っていたんですよね。やりたいことはいっぱいあるんですが、それを具体的にどうSDGsと絡めて具現化すればいいのか、という点でこれまで苦労していました。
そんな中で、「実践的な講義でSDGsをビジネスにつなげていける」という触れ込みを見て参加したのですが、たしかに評判通りだったというのが率直な感想です。
講義の内容としては、子供のころからを振り返っての自己分析から始まったんですよ。そこにまず驚きました。自己分析をする中で突きつけられた「なぜあなたはSDGsに取り組もうと思ったのか」という問いは、スクールを修了する時まで考え続けることになりました。自問自答する時間はすごく長かったですね。
でもそうやって自問自答を繰り返す中で定まった軸が、ビジネスで迷ったときに立ち返れる指標にもなっています。SDGsのSはサステナビリティ(=持続可能性)のSですが、まさに自分自身の持続可能性を獲得したと感じています。
--スクールの“コミュニティ感”への印象や、
エピソードなどがあれば教えてください!
そういう意味で言うと特徴的だったのは、本業の業界が同じ方たちで集まりすぎない仕組みになっていたことですね。 やはり同じ業界で集まると、知識がそこで止まってしまうので。考えが凝り固まってしまわないように、あえていろんな方と触れ合う仕組みになっていて、そういう触れ合いの中でビジネスの種をみつけるという方針だったみたいです。
--スクールへの参加前・後で、
自分のビジネスにおける変化やその手ごたえは
いかがでしたか?
清掃業でお付き合いのある企業に働きかけ、ごみの量を図ることでCO2の削減量を可視化する事業が軌道に乗りはじめています。
Facebookに自分の活動を投稿してるんですが、将来的にはそういうコミュニティをもっと使わせてもらって、新規事業を推進するためのメンバーを募ろうと思っています。やはり自分一人が持っているノウハウだけでは実現できないですからね。
--今後、スクールへの参加を考えている方へ
ぜひメッセージをください!
情報があふれかえっている中で、SDGs一つとっても賛否両論、様々な意見があるでしょう。ぶれない気持ちをつくること。それができるだけでも大きな価値はあります。 真剣に向き合うことができれば、自分の考え方が変わるので、少し大げさな言い方になってしまうかもしれませんが、人生にも影響を与えてくれると思います。
映画の広告宣伝を行っている企業で役員をやられている、近藤氏。自分自身の将来のキャリアプランを考えたときに、これからは映画の仕事と並行し、社会に貢献できるような仕事がやりたいなと思い、参加したという。

--スクールに通ってみていかがでしたか?
今役員をやっている会社単位で言うと、新たな社会課題の解決に向かっての活動を、個人単位で言うと、自分の地元でSDGsに関する活動ができばいいなと思い参加しました。
初めてSDGsを学ぶので、「最後までついていけるかな?」「ほんとにSDGs的な考え方とビジネスがつながるかな?」という不安はありました。そういった不安を払しょくできたのは、運営の方や、同期の方々の支えがあったからという印象です。
--スクールの“コミュニティ感”への印象や、
エピソードなどがあれば教えてください!
在学中には、東京・神奈川のエリアコミュニティを作りました。スクールを修了した今でも定期的に交流を図っています。
スクールで知り合う方々っていうのは、皆さんそれぞれ本業があって、じゃあそれにどうSDGsをつなげ、社会課題を解決していこうかなって考えています。SDGsの認知度は年々高まっているものの、一歩そのコミュニティの外に出ると、社会課題への意識にギャップがあるのを感じます。そういった意味でも、SDGsという大きな目標を共有した仲間が見つかるというのは素敵なことだと思います。
--スクールへの参加前・後で、
自分のビジネスにおける変化やその手ごたえは
いかがでしたか?
まずあるのは、情報の感度が高まったことです。印象的なのが自分のFacebookのニュースフィードで、これまでは映画関係の記事ばかりだったのが、今ではSDGsに関する情報であふれています。それだけ自分が普段からSDGsに関する情報を集めようとしているんだなって思います。
もう一つ、本業と絡めた活動としては、「サステナブルな未来」というテーマで映画祭を開催したことですかね。これは、このスクールに行かなければ実現することはなかった企画だと思います。その映画祭も好評でして、事後アンケートでは、「こういう企画をもっと続けてください」という声をたくさん頂けました。今すでに、第2回を企画しているところです。
--今後、スクールへの参加を考えている方へ
ぜひメッセージをください!
社会課題を解決していきたいという方であれば、そういった同じ志を持った方と知り合えるのは、尊いことだと思います。その方の次のステップに繋がる、人脈ができると、自信をもって伝えたいです。

――まずは、「Start SDGs」を立ち上げられたきっかけについてお教えください。
SDGsの重要な点は、ビジネスを通じて様々な社会課題を解決していくという事です。そうすることで、決して大げさな話ではなく、日本や世界を変えられると私は考えています。
一方で、昨今のSDGsの広まりに伴って、“SDGsコンサルタント”と銘打った、表面的な支援が目立つようになったのも事実です。
しかし、こうした状況を否定するのではなく、「実際の社会変革の経験に基づいた知識・経験の共有」が今後特に必要であると感じた、というのが当スクールを立ち上げたきっかけです。
――「実際の社会変革の経験に基づいた知識・経験の共有」を実現するのは、かなり大変だったんじゃないですか?
確かに、そうですね。「実際の社会変革の経験に基づいた知識・経験の共有」を実現するためには、SDGsに関する確かな知識のもと、実践に移していける人物を各地で育てることが必要だと考えました。もちろん、一筋縄ではいきませんでしたね。このスクールの立ち上げを実現するにあたっては、金沢工業大学 経営情報学科・SDGs推進センターの平本先生と知り合い、監修いただけたことが、非常に大きいです。
おかげさまで、「SDGsに真剣に向き合いたい」「ビジネスと結び付けたい」と考え、ご参加いただいた方々は、今日までで計700人以上にものぼります(2022年2月時点)。そのような同じ志を持った人は、まさしく“同士”になります。同士の集まりがSDGsが無視できない社会になっていくうえで、必要になってくるのです。
――スクール修了生の方々も、“同士”が見つかったとおっしゃっていました!
まさにそうです。私が当スクールにおいて、“コミュニティ形成”に注力しているのは、SDGsに取り組む仲間を見つけて欲しいからなのです。
――もう少し、コミュニティ形成について詳しく教えていただけますでしょうか。
社会課題解決型のビジネスモデルにおいては、「マルチステークホルダーパートナーシップ(以下、MSP)」※ という取り組みが非常に重要になってきます。
これまでは、様々な物事を企業同士だけの連携で進められていたでしょう。しかし、SDGsに関連する、社会課題解決型のビジネスモデルにおいては、教育機関、学生、自治体、投資家など、様々なステークホルダーとの連携が必須です。そのため、スクールを運営するにあたっては、このMSPを醸成するべく、コミュニティ形成に努めて参りました。
――7名の修了生にお話を聞いた中でも、様々な年齢・職業の方がいて、刺激になるというお話もありました。
そうですね。実際、「Start SDGs」でも、あらゆるステークホルダーの方々にご参加いただいています。職業や立場を超えた方とのやり取りの中で、生まれてくるアイデアなんかもあるのです。実際に、スクールの修了生同士で、いくつものパートナーシップが形成され、いろんな成果が生み出されています。
――なるほど。では具体的な講座内容については、どんな特徴があるのでしょうか?
一番お伝えしたいのは、専門性の高い独自の講座を提供しているという点です。
CSV経営の導入支援のためのコンサルタントを養成する講座や、大手企業でもまだまだ対応できておらず、今後取り組みが重要視されている「統合報告書」の制作方法を学ぶ講座などを展開しております。これら専門性の高い学びとともに、実際に現場で使えるパワーポイントをそのままご提供するのも特徴です。
――現場で使える資料がもらえるのは、かなり太っ腹ですね。
ありがとうございます。実際、パワーポイント資料の制作費として考えるだけでも、十分価値のある講座であると自負しております。また、卒業後には毎月1回集まれるイベントも無料で展開しており、新たな学びや気付きとともに、パートナーシップ形成の場としてご好評いただいております。
――今後、このスクールをどういう風に展開していきたいといった構想はございますか?
直近の大きな展開として、SX proという“サステナビリティ推進”専門の人材マッチングサービスの展開強化を行っていきます。
――“サステナビリティ推進”専門の人材マッチングサービス…かなり興味深いですね。
ありがとうございます。SX proではまず、スクール修了生の方々にシステム登録をしてもらいます。その後、その修了生の方々と、サステナビリティ経営推進におけるリソースが足りない企業をお繋ぎし、複業・副業として活動いただく、というサービスです。
このサービスを通じて、スクールで学んだことの実践の場をご提供するとともに、講座受講という投資コストの回収につなげていただきたいと思っております。
――ありがとうございます。では最後に一言お願いいたします。
今後は、企業におけるSDGs経営の反映および推進は、より実践的なフェーズに移っていきます。Start SDGsでは、「SDGsの策定・実践」にフォーカスし、修了生の皆様に活躍の場を提供できるように活動して参ります。ぜひ講座をご受講いただき、ノウハウを習得していただいたうえで、共に企業をサポートしていきましょう。
| 会社名 | 株式会社グローバルイノベーションズ |
|---|---|
| 電話番号 | 03-5288-5178 |
| 所在地 | 東京都港区西新橋3-20-1 パークアクシス御成門15F-4 |
| 公式HP URL | https://www.startsdgs.com/ |